京都バス大悲山口バス停に戻ったときは14:30。 次の出町柳(市内方面)行きが14:45で、広河原行きが15:40。 いくら広河原に行きたくても1時間待つのは勿体ないし、かといって広河原に歩いていっても1時間では到着しないのが明らかなので、バスでいったん市内方面に向かい、途中下車して散策して、また広河原に行くバスに乗ることにする。 ほぼ定刻通りに14:45発の出町柳行きバスが来たので乗車し、別所集落まで戻る。この間30分。過疎地のバスだが結構乗っている人が多い。そしてみんなご近所さんらしく、世間話に花をさかしていた。このおばあちゃん達はほとんどが大布施のA-COOPで下車していった。晩御飯の買い出しだったらしい。 別所集落は最初に述べたのでここでは割愛する。 別所集落で写真を撮りつつ散歩している間に今度は「グリーンスレイブス」のオルゴールと共に広河原行きのバスがやってきた。これは定刻からやや遅れて15:25ぐらいだった。これに乗って終点の広河原まで向かう。 途中の「花背交流の森」前のバス停からなんと10人ぐらいのオバア軍団乗車。ここは本来やはり最初のページで紹介した「花背山の家」と同じく教育用の施設なんだが、平日はもっぱらじもぴーが利用する施設らしく、何でもゲートボールのお稽古なんだと_| ̄|○ そのオバア軍団も一人、また一人と順番に降りていき、終点の広河原まで乗っていたのは私ともう一人のおばあさんだけだった。 そうそう、結局このバスの乗客でお金を払ったのは私一人だけだった(○。○)(実際は私もするっと関西3dayカード利用なので硬貨を運賃箱に投入してない)後は皆様敬老乗車証で無料乗車。ここがどっぷり過疎の村なのを実感する。一応同じ市の住人、しかも政令指定都市だけど。
大悲山口から広河原の間は道幅は2車線(!)の所もあれば1車線の所もあるという中途半端な状態。 ここだけ見たら、過疎の場所とは思えない快適道路なのですが…(杜若バス停→能見口バス停間) ちなみにこの区間はかなり大規模な製材所が確認できただけで2カ所もありました。なのに、その製材所の前辺りが1車線道路_(。_゜)/ 最もこの辺の道路を整備したとて、京都に向かう道は今までご紹介したような体たらくなので、どれくらい有効なのかは分かりませんが…。
そして16:00。遂にあこがれの???広河原に到着 ※クリックすると拡大写真を表示します その周囲を見渡すと … なんにもねー_| ̄|○ ていうか、ここたたずまいがもう京都じゃなくなってます。この雰囲気は京都府北桑田郡美山町です。事実この道真っ直ぐいって一山越えたら美山町だが。 いっしょに降りたおばあちゃんに「一体何しに来はったん?」と聞かれる。そりゃそうだ。秋のこんな時間に広河原バス停で降りる「よそもん」はどう見ても不審者にしか見えないだろう(^^;)。しかも私が泊まりでないでなくこのまま次のバスで帰ると知るや 「うわー、もったいないなあ、どっかとまらはったらええのに」 …でも広河原には泊まるところ無いですよね、と聞いたらその通りで_| ̄|○この辺は期間限定営業の民宿のみ。あとは峰定寺に戻るしかないそうな…って、美山荘めちゃくちゃ高いですが。
仕方なく?来たからにはと必死になって証拠写真を撮る。 広河原スキー場。 ※クリックすると拡大写真を表示します 3年前に比叡山の人工雪スキー場が廃止され、その年に営業再開されたこのスキー場が京都市内唯一のスキー場となってしまった。最も京都市内と言っても今までご紹介したとおりの所なので、雪が積もると、かえって客が来ないと言うことがあるらしい(^^;) バス道をスキー場から更に奥に進むとこうなる ※クリックすると拡大写真を表示します 拡大写真なら分かりやすいと思うが、道に何故か門がある。なぜなら、この道は12月〜3月は豪雪のために閉鎖されるのである。ちなみにこの先は10km先まで集落がない。途中には佐々里峠という峠があり、かなり昔に立てられた避難小屋がある。昔も今も京都-福井間の抜け道として使う人が多い。 広河原バス停の横にあったお墓 別所集落や八枡集落では見なかったタイプの墓地。もちろん京都市内でもこういう墓地は見たことがない。川沿いに墓が数基立てられた墓地がぽつんぽつんと点在している。しかも墓石が自然石を立てただけの物が多いのは印象に残った。
こうして散策はものの10分で終了。仕方ないので時間つぶしもかねて喫茶店(!)を見つけたので入ってみる 喫茶庄兵衛(写っているログハウスがそうです) ※クリックすると拡大写真を表示します この奥10km先まで集落がない、と言うことはここは 京都市最北端の喫茶店 である。 庄兵衛の中。いかにも山中の茶店である。 中にはいると妙になれなれしいおっちゃん(わざわざ福井から紅葉見に来たらしい)が先客にいた。店内に入っても室温が高くない。ストーブを焚いているが吐く息が白い。コーヒー(¥350)を注文。何かケーキのような物があれば頼もうとしたのだがトーストしかありませんでした(^^;) この喫茶店のママにもどうも私は不審者に見えたらしく(T-T)結構根ほり葉ほり聞かれてしまいました…。しかもママは福井のおっちゃんが出ていったら買い物しようと思っていたらしく、どうもご機嫌ななめっぽい。4時半になった頃に買い物に行くからと言うことで何と留守番を頼まれてしまい(○。○)、しかもその数分後にお客さんが来て妙なことになってしまいましたf(^.^;) 15分ほどでママ帰店。どうもこの時間から見て大布施まで行かれたわけではなさそうだ。しかし大布施からこの広河原までは一軒の店もなかったはずで、どこに買い物に行かれたのか、いまだに疑問である。 16:50頃になると明らかにママのご機嫌が余りよろしくなく、非常に居心地が悪くなったので早々にお勘定を済ませて出ていく。しかし、バスは17:15にならないと発車しない。広河原バス停に行ったが、バスもまだ客を乗せてくれないらしく出入り口は閉まったままであった。仕方なく、バス道に沿って市内方向へ歩き始める。 広河原あたりの田んぼ。 ※クリックすると拡大写真を表示します 刈った稲をこうやって干している風景は市中ではまず見られない。この写真を撮影したのは16時55分ぐらい。かなり暗い。 尾花町バス停−菅原バス停の間にあったこの辺に似つかわしくない?デザイナーズハウス が!帰宅後に改めて確認したらほとんど写ってなかった。これを写したのが17:05ぐらいである。 ※クリックすると拡大写真を表示します すっかり日が沈み、身の危険も感じたので下の町バス停まで歩き、そこでバスを待つことにする。但し、バス停はある物の近くに民家は一軒もないためバスがくるまでの10分間、結構つらかったです。暗がりの中でよく見ると、このバス停の横の田んぼに巨大な木の櫓が組まれており、8月の伝統行事「松上げ」はここで行うらしい。が、この田んぼ、よく見るとど真ん中に墓場が(○。○)。 バスは一寸遅れて17:20ごろ到着。「アニーローリー」のオルゴールをこの時ほどありがたいと思ったことはない(^^;)。客は私だけだなあ、と思って乗ったら前の方にカートを持ったおばさんが一人乗っていたのでびっくりしました。 その後もハイカーとか、地元の学生とかがぽつりぽつりとバスに乗ってくるので、立ち客はいない物の意外にも乗客は多い。バスに乗っていてもふるえが止まらず、道路標識の下に付いていた温度計の表示を見たら 2℃ でした(○。○)
で、喫茶庄兵衛でトイレが出来なかったこともあり(理由は後述)、その後の鞍馬バス停でおり、ここからは叡山電車で帰ることにする。京都バスさまありがとうございました<(_ _)> 鞍馬到着時間は18:30。 ちなみに鞍馬寺は既に閉門されており、もちろん門前の店も全部閉まっていたので写真は一枚も撮っていません(^^;)。でもそのわりには叡山電車は結構お客さん多かったですが。鞍馬の奥の方に鞍馬温泉というのがあるので、そこへの泊まり客かも知れません。 帰りにお世話になった叡山電車「きらら」 2両編成の特殊な車両で、一部の座席が窓に向かって座るという形式になっている。そのため外の景色が非常によく見える。窓も大きめサイズ。1998年鉄道友の会ローレル賞受賞車らしい。 この電車、鞍馬を発車した時点で既に立ち客がいた状態でしたが(真っ暗な鞍馬で皆様何してられたんでしょうか…)、次の貴船口では紅葉目当ての客が行列をなしており、一気に電車大混雑。先ほどの広河原からバスで1時間でこんなに人がいるとは、まるで別世界です(^^;) そうそう、この時期はこの電車の走るところも紅葉が綺麗で、二ノ瀬駅−市原駅の区間で、消灯減速運転します。 では、皆様、夜の幻想的な紅葉をご覧下さいませ ※クリックすると拡大写真を表示します …走ってる車両から夜景写すってデジカメじゃ無理無理!でした(^^;)実物は皆様肉眼でご確認を。
この電車は19:10に出町柳駅着、その後は乗り継いで帰宅いたしました。やっぱり電車ってはやーいヾ(--;) 広河原はめちゃくちゃ遠かったです _| ̄|○ もう一回行くことは、二度と無いような気がします。 でも来年あたり今度はこちらにチャレンジしようかなヾ(--;)最も広河原よりそっち(するっと3day切符で行ける最北端の地らしい)の方が都会で道路も整備されてそうな気がしますけどね(^^;) ※時刻表で確認したら、確かにバスの本数はそっち行きのほうが少なく(一日1往復)距離も長いのですが、所要時間は45分も少ないようです…。やっぱり温泉ついでにこちらにしておくべきだったかヾ(--;)
<<広河原方面への役立ち情報>> ・京都バス 京都観光ではお世話になっている人が多いかと。嵐山、洛北方面に強い。但し広河原行きは非常に本数が少ないので、こちらで必ず確認を。下手すると帰れなくなり遭難の可能性もあります(マジで)。鞍馬温泉バス停を境にして乗り降り自由のメロディーバスになる。こちらのHPで広河原線については更に詳細に紹介されている。→京都バス32系統の旅(京都バスの館) ・桂華堂 峰定寺に行かれたら、ここで休憩するのがお薦めです。門前茶屋(旅館じゃないほう)はどうもトイレがないようです。やや値段は高めかと思いますが、料理の種類も多いですし、予約が要らないと言うのはありがたいです。 ・花背 ※残念ながら閉鎖(2007/9確認) ここでも話題にした「日本でただ一つの消防駐在所」に勤務経験のある消防士さんのHP。正確に言うと花背と広河原は違う地域のようなのだが(^^;)ともかくこの周辺の情報が一番充実しているHPかと思います。 ・京都マニア 京都アルプス紀行 無謀にも真冬に京北町(現京都市右京区京北)から花背を縦断された方の体験記です。あの地域の裏話も一寸のっていて興味深いです。 広河原・花背のトイレ事情 公衆トイレは ・大布施のA−COOP ・峰定寺の門前 ・広河原の喫茶庄兵衛前 にありますが、全てくみ取りで、しかも峰定寺と広河原の方はちらっと見た感じではいつ掃除したのか分からない感じでした。「無いよりましな物」だと考えた方がいいようです。 また広河原の喫茶「庄兵衛」にはトイレがありません。トイレは向かいのその公衆トイレを使うことになります。峰定寺の門前にある「門前茶屋」(旅館じゃないほう)も同様のようです。それ以外の喫茶店はトイレはあると思います(たぶん)。 広河原・花背の道路交通事情 今までの話で分かるように公共交通機関は京都バス一つのみです。一日4往復しかないため、効率的な観光がかなり難しいです。バスに乗って観光される方で、乗り物に弱い方は事前に酔い止めの薬を飲んでおいた方がお薦めです。 効率的な観光という点で言えば自家用車が一番いいのですが、ここを通る道は1車線道の連続するかなり難しい道(腐道とか酷道とか言われる)道です。 初心者は乗り入れを避けた方がいいと思います。 また冬は京都と思えない豪雪に見舞われます。京都市内では平気でも、このあたりは雪が積もっていることがざらです。雪道の運転になれてない人は自家用車での乗り入れはやめて下さい。 最後に季節関係なく、花背峠は非常に急峻でヘアピンカーブの連続する道です。しかも街灯がここには一つもありません。転落事故の可能性が高いので夜の運転は避けた方が無難です。 その他 秋は早く日が暮れますので、時間に余裕を持って行動して下さい。 冬(12月〜3月)は峰定寺は閉山です。行っても拝観できません。雪がすごくて入場が出来ないとのことです。
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