ばんない写真館
表紙写真>2005年度>政令指定都市の秘境?広河原の旅2
「大悲山口」で下車し、峰定寺に向かって歩き始める。
標高が高いため紅葉が早く進んでいる
だが、そこを通る道は
アスファルトひび割れ_(。_゜)/
もちろん道幅は一車線で退避地帯なんてありませーんヾ(--;) この道沿いにある5軒の民宿+旅館の駐車場とか軒先を借りるしかない。
しかし、その割には5台もの車と行き違った。そのうち地元ナンバーなのは軽トラ一台だけで後は全部他府県ナンバー(しかもベンツとかレンジローバーとか…)その理由は後述する。
※写真をクリックすると大きな写真が表示されます
天気がいい割には冷え込む一本道を歩くこと30分。遂に峰定寺に到着。
大悲山峰定寺(だいひさんぶじょうじ)※看板のあたりをクリックすると拝観時間が分かります。
この参道を一寸奥に行くと仁王門(重要文化財)が見えてくる。
※写真をクリックすると、別の角度からの写真が表示されます。
こんなド僻地ヾ(--;)にこんな寺が残っていることに驚く。
但し、拝観にはこの門を通りすぎて右手奥にある寺務所に行かないといけない。
うそっ、なんでこんなに人いるの(○。○)
ここで拝観料¥500を払い、荷物を取り上げられ預けて、貴重品だけを紫のショルダー型貴重品袋に入れ、杖を借りて出発。ちなみに受付のおばちゃん(住職夫人らしい)の目の前で貴重品を袋に詰めないといけないので、カメラの持ち込みはほぼ不可能だと思われます。
〔以下文章で実況〕
先ほどの仁王門の入り口の柵を自分であけて、参道を登り始めます。と言うか「参道」という代物ではありません。心臓破りの階段です。一応コンクリートで補修されてはいますが、かなり急な鉄砲坂です。しかも落ち葉が多く滑りやすいので気を使います(そのため受付でピンヒールスーツ姿のご婦人が拝観を拒否されてました)。鉄砲坂を必死で登ること20分ほどで最初の見学地点・鐘楼に到着。一応好きなように鳴らして良いようだが、そんな余裕がない(^^;)。その横の石段は更に険しさを増す。しかし、ここから登ること数分すると目の前にすごい風景が。舞台作りの本堂である。
こちらは峰定寺の許可を得られて写真を掲載されたHPです。
舞台作りの本堂と言えば清水寺が有名だが、この本堂は清水寺の本堂より古い鎌倉時代の建立なのである。
しかし、本堂にたどり着く前にもう一つの見学スポット。実はこの寺は『平家物語』で平清盛に反逆を企てて鬼界ヶ島に流された俊寛の家族が逃亡したところなのである。ところがここは現在でも1mの積雪がざらという極寒の地であり、1年も経たない内に俊寛の妻が、その後を追うように息子が凍死し、一人残った娘だけが奈良の遠縁に落ち延びたのだという…その墓が本堂に登る途中の岩屋の前にある。古く、苔むした小さな宝匡印塔が哀れを誘う。その俊寛の家族の墓から更に石段を登り詰め、本堂の横に到着。ここで靴を脱いで、本堂に上がることが出来る。本堂から見える景色は…
山しか見えねーヾ(--;)
しかし、この本堂(築850年)が突然崩れたらどうしよう、と言う恐怖感は味わえます(^^;)。この本堂には重文の仏像が納められているらしいのですが、内陣の扉が頑丈に閉じてあるため、拝観は不可能です。回廊をぐるっと回ると、崖側の方におまけのような小さなほこらがありますが、これが「閼迦井堂」で、仏前に供えるための水をくんだ井戸があるらしいです(扉が閉じてあるので中はよく分かりません)
この後は本堂の崖側をまわって下足場所に戻ります。この裏手に消火栓があるのに驚きました。重文なのであるのが当たり前なんですが、どこから水引っ張ってるんだろう…。
この後は今来た恐怖の石段を必死になって下りるのみ(^^;)登りもきつかったですが、下りも油断はなりません。万が一落ちたら死ぬのは確実ですから…(○。○)そうそう、この降りる途中で蛇と遭遇(-_-;)「自然あふれるお寺」なので結構拝観者を選ぶところだなあ、と思いました。
私はこの拝観、往復で50分かかりましたが、通常1時間ぐらいかかるようです。また、ここは山岳寺院であり、かつては大峰山(奈良県)とならぶ迷名所で「北の大峰」とも言われていたとのこと。
こうして無事下山。寺務所によってカバンを返してくる(+自分のカバンはもらってくる)のを忘れずに。
峰定寺寺務所前の川 参道?を境内側から
うーむ。さすが(秘境の)紅葉の名所。しかし行き着くのが大変ですが(^^;)
【峰定寺の周辺】
美山荘
実は、峰定寺へはここの入り口通らないと入れません(^^;)
と言うのも、そもそもこの美山荘が峰定寺の宿坊だったという前歴があったから。
いまでは日本有数の超高級料理旅館…だが、実際に見ると余りにも小さいのでかなり拍子抜けする。
東京から行く場合、下手すると洞爺湖温泉のウィンザーホテル洞爺内の支店の方が近いかも知れない。
最初に話した「すれ違う車は何故か他府県ナンバーの外車ばかり」というのは、ここに行く客が多いから。立原正秋が小説か何かで紹介して超有名店になったとか聞いたことがあるが…。
ここの女将さん+仲居さんは「色無地にもんぺ」という他の旅館じゃ見たこと無い独特の格好である。
最近日帰りの団体を取るようになったのが萎える。まあ、お年寄りはそんなツアーでもないとここに来られないからでしょうが…。
峰定寺の門前にはこの他に「門前茶屋」という店もある。一軒はプレハブ作り?の建物で峰定寺駐車場に面しており、お茶コーヒーうどんを提供するいかにもな店。もう一軒は宿泊客限定の平屋の日本家屋である。
桂雅堂(燦喜庵)
峰定寺からバス停「大悲山口」へ歩くこと15分、中間地点にある。峰定寺周辺の店の多くが予約客しか受け付けない中で唯一予約無しで入れるお店。私もここを利用しました。ここの大将は商売っけが全くありません(^^;)それで大丈夫なの?
ここも一日一組だけですが、宿泊することが出来ます(こちらは要予約)
山菜雑炊(¥1000) 寒い中ぽかぽかとして非常に美味しかったです。
これは通年メニューで、この日は「かもうり雑炊鰻風味」「湯葉雑炊」もあった。「かもうり」を「かも(鴨)」と読んでしまい、鴨肉苦手な私はやめたのだが…うっかりには気をつけましょう(T-T)
渓谷料理 寺谷
桂雅堂より200mほどバス停よりの店。いかにも山中の一軒家という風情のお店。ここは完全予約制です。
一番バス停に近いのが「民宿 みつた荘」です。こちらは食事だけの利用は不可で宿泊のみのようです。
さて。
桂雅堂でかなり時間をつぶし、バスの連絡が悪いのでそのまま帰ろうかと思ったのですが、やはり広河原への想い捨てがたくヾ(--;)、いったん出町柳(市内方面)行きのバスで別所まで引き返し、そこからまた広河原行きのバスに乗って終点まで乗ることにしました。
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