きものの邪道。
エセ和裁>kimonoオススメ本。
着物全般
もめんで楽しむおしゃれ着物(冨田久美子 二見書房 2004年)
著者の冨田氏は実は香川県にある
kimono gallary晏の経営者。ということでお店で扱ってられる保多織にページが多く割かれているという難点はありますが、未だ知られざる?木綿着物の入門書としては良い本だと思います。日本各地の木綿着物の紹介や、木綿着物のネットショップも紹介。
十二単のはなし(仙石宗久 婦女会出版社 1998年)
宮廷の装束(京都国立博物館 1999年)
現在品切れ? 問い合わせ先(便利堂)
仙石宗久氏は衣紋道の高倉流に通じ、平成の即位大典の着つけも担当。「十二単のはなし」は”現在の皇室の装い”という副タイトルがついているが
実際は奈良時代からの宮廷装束の歴史を詳しく論じている。”重ね色目”や”模様”についても詳細な説明があり、現在の着物でも使える知識が得られるかも。
「宮廷の装束」はその平成の即位大典や昭和の即位大典に実際に使用された装束の展覧会。説明は「十二単のはなし」と重複するところが多い。写真はこちらがきれい。
源氏物語 六条院の生活(監修五島邦治 編集風俗博物館 光琳社出版 1998年)
私のサイトのリンク先にもある(^^;)
風俗博物館の公式ガイドブックのような本。『源氏物語』の世界の再現というテーマは公式HPと同じですが、公式HPでは分かりにくい建物の図面とか、料理の実演とか、非常に興味深い内容です。特に家具類に関しては詳しい図面が巻末にあり、この図面とお金さえあれば(T-T)平安貴族と同じ物が貴方の手に?!
現代人による実物大平安ファッション実演はかなり笑えます
(平安時代の眉毛ってあんなにげじ眉だったのか(^_^;)
花洛(みやこ)のモード―きものの時代 (京都国立博物館 思文閣出版)
1998年に京都国立博物館で行われ、大変評判が良かったという同名の展覧会、パンフレットも完売したため、更に論文や関係史料などを追記し充実の内容になった織豊時代〜明治初期までの着物の歴史を実物でたどる本。染織技術の変化、流行の変化、身分の差異を目で確認できる、着物好きは持っていても損はない本…だが値段が…。
着つけの仕方
京の着つけと帯結び 改訂新版(市田ひろみ著 講談社 1998年)
あの「○茶のおばちゃん」こと市田ひろみ氏流の着つけの仕方と帯結び88種が詳しく説明されている。
帯結びの名称が市田氏独特なので取っつきにくいが見ているだけでも面白い。
でも一番面白いのは十二単(唐衣裳五衣)や琉装(沖縄着物)の着つけまで説明されていること。一般人で誰がするんだ、こんなの(^^;)。
興味深いのは「装い方入門編」の項目。基本的な着つけの仕方の説明なのですが、「着物の歴史」としても読めます。コウリンベルト(c)の発明が高林さんだったってこれで初めて知ったのだ。足袋の変遷も図解入りで説明されているなんてこの本位じゃないか?
パーティの着物と帯結び(婦人画報ブックス 婦人画報社 1989年)
現在絶版
故・山野愛子氏や滝沢静江氏による振り袖や訪問着などパーティ向けの着物や帯結びを紹介。
何しろ古い本なので、化粧方法や髪型は全く参考になりませんが(^^;)、帯結びは面白いです。
この本にモデル・山口小夜子氏の総レースの対丈着物というのが出て来るんですが、この頃から着用しやすい着物の暗中模索は続いているんですね…。
一人で着るデイリーきもの(別冊NHKおしゃれ工房 NHK出版 2003年)
NHKの「おしゃれ工房」で紹介された着つけの基本や帯結びの仕方など、ともかくきものを着る基本 が全てここに。一重太鼓や二重太鼓はこの本のやり方が一番無理なくやりやすかったです。
これからきものを着ようとする初心者さんに一押しの本。
和裁
新きもの作り方全書 (大塚末子 文化出版局 1972年)
女物(単、合わせ、長襦袢、肌襦袢、羽織、袴)、
男物(単、合わせ、長襦袢、肌襦袢、羽織、袴)
子供物(小裁ち単、小裁ち合わせ、中裁ち単、中裁ち合わせ)、
赤ちゃん物(肌着、産着)、コート(道行き、雨コート、はんてん)
帯(細帯、腹合わせ帯、名古屋帯、袋帯、丸帯、かがり帯)
ツーピース着物、作り帯、ママコート、もんぺ、じんべえ
等の作り方が掲載されている。
ご覧のように一通りの着物はこれ一冊あれば作れる。が、非常に古い本なので図書館にでも行かないと見ることは不可能かも。
掲載されているモデルの写真が時代を感じさせてちょっと笑える。
増補改訂 やさしい和裁(清水とき 日本ヴォーグ社 2004年)
女物(ゆかた、ウールアンサンブル、長襦袢、肌襦袢)、
男物(ゆかた、ウールアンサンブル、長襦袢、半襦袢、甚平)
子供物(四つ身浴衣(女物・男物)、ウールアンサンブル、半襦袢・すそよけ、赤ちゃん産着)、
帯(名古屋帯、袋なごや帯、作り帯)
等の作り方が掲載されている。
基本的なきものの作り方が網羅されています。針の持ち方、そろえる必要のある道具なども写真入りで詳しく紹介されています。自習で袷まで作る勇者はそういないでしょうから(^^;)、自力で着物を作る人にはこの本は大変お薦めです。
新しい本なので、和裁どころか針の持ち方もあやしい人も読者に想定されているらしく、懇切丁寧に図解で詳しく説明されています。
図説きものの仕立方(村林益子 紫紅社)
管見で見た限りでは、和裁の教本としては一番内容が充実している。和裁業者の方も参考にしているという代物。素人さんが読んでも親切懇切丁寧で、針の持ち方から袷の縫い方まで分かりやすいです。
ただ、問題なのは値段。¥15000…おいそれとは買えない…。
【おすすめ】きものをお安く買うなら、下のリンクもお試し下さい↓