ばんない写真館
ハワイに来る日本人観光客の大半が、ワイキキビーチ近辺のホテルorコンドミニアムに止まり、その周辺で用事済ませてしまう人が大半でしょうが、ホノルルの中心は本当はワイキキではなくて
大きな地図で見る
・・・です。こちらに官公庁やアメリカ本土に本社のある会社の支店などがあります。
その中心にあるのが
イオラニ宮殿。
※クリックすると別角度からの写真を表示します
1882年に建てられたアメリカ合衆国唯一の宮殿です。
建てたのはハワイ王国第7代国王・カラカウア。しかしその妹の8代国王・リリウオカラニ女王のとき、アメリカ本土から来た白人を中心とした入植者に「クーデター」を起こされ、王政は廃止、この宮殿も幽閉されたリリウオカラニ女王の死後は役所として使われていました。
再び「宮殿」として一般公開を開始したのは1969年から。…しかし、その時にはハワイ州の資産として中の物の大半がオークションにかけられ売却して中は空っぽ…今それの再収集が大変なのだそうです(苦笑)。
この宮殿を見学するには
の2種類があるのですが、自由観光では地下のみしか観光できないとのことなので、ガイドツアーを選択。
日本語ツアーは午前11:30開始
(2008年9月現在)の1回のみ、事前予約が必要です。私の場合はワイキキのJCBデスクでお願いしました。
料金ですが、ガイドツアーの場合の入館料$20(当時のレートで約¥2160)…高い!ヾ(^^;)
こちらが受け付け。当日こちらで料金を払います。宮殿本館とはちょっと離れているので注意。ちなみにかつての守衛の控え室で宮殿施設の一部です。荷物はこちらのコインロッカーに預ける必要があります(25セント、使用後に返却されるシステム)。宮殿見学ツアー中はトイレ休憩が全くないので、おトイレもこちらで済ませておきましょう(ただし1つしかないので混雑必死!)
宮殿の見学は裏口
から始まります。ここでガイドさんから靴カバー
をかぶせるように言われます。宮殿の床保護のためらしいです。
…だがしかし写真撮影可能なのはここまで!屋内は完全に撮影禁止のため、以降は残念ながら文章のみでご紹介。
恒例 余り参考にならないヾ(--;)イオラニ宮殿部屋割り図
※図内の丸数字と下記の説明の数字が対応しています。クリックすると説明まで飛びます。
<1F>
1:
大ホール (c)iolani palace パンフレットより借用
一番最初に通される「部屋」です。部屋と言うより玄関+階段ホールです。木の部分はハワイで現在も高級木材として使われている「コア」を使用しています。この「コア」はパッと見た目マホガニーみたいなんですが、黒檀よりも固く、非常に職人泣かせの木とも言われています。だからお値段が高いんですが。
この部屋には初代カメハメハ1世から6代目・ルナリロ王まで歴代国王・王妃の肖像画が掛かっていてガイドさんが説明してくれます。初代カメハメハ王の顔は有名な銅像と
全く違うのでがっくりするかも(^^;)
この理由については後ほど説明。
また、初代カメハメハ王は当時までのハワイの慣習に基づき一夫多妻でしたが、かかっている王妃の肖像画は1枚のみです(ちなみに晩年に寵愛を受けたと言われるカワイマヌ妃だそうです)。その後の歴代王はキリスト教に入信したのでお后は一人のみ。ただこれがハワイ王朝の衰退の一因とも言われてます…。
2:
”青の部屋” (c)iolani palace パンフレットより借用
次に見学する部屋で、写真で見て分かるように調度品のほとんどがロイヤルブルーで統一されています。
いわゆる「応接間」で政治的な会議や内輪の音楽会などいろいろに使われていました。7代王でこの宮殿を造ったカラカウア王と、8代女王で「ハワイ最後の王」となったリリウオカラニ女王の肖像画はここにあります。
3:
食堂
いわゆる「ダイニングルーム」で国賓を招いたときの食事会に使われた部屋です。ここで使われた食器の一部は地下のギャラリーに当時の収納状態を復元して展示されています。
4:
謁見の間 (c)iolani palace パンフレットより借用
イオラニ宮殿で一番広い部屋で、カーペットから椅子まで調度品の色が赤で統一されています。
カラカウア王が死んだとき(ちなみにハワイではなくサンフランシスコで客死したとのこと)、安置室として使われました。
<2F>
5:
音楽室
音楽を楽しむためのお部屋。別名「黄金の間」ということなんだが、そんな金キラしてなかったようなヾ(--;)
こんな部屋をわざわざ設けたのはカラカウア王、リリウオカラニ女王が音楽好きだったことが理由。
6:
国王の執務室(ライブラリー)
カラカウア王が実際に政務を執った部屋で、1Fが比較的派手な内装なのに対し、重厚ながらも実用本位で地味。
7:
国王の寝室
カラカウア王の寝室だった部屋。その当時の調度品がほとんど流出してしまったので今はベッドぐらいしか無く、かなり殺風景。
8:
”幽閉の間”
当初は別の王族の寝室だったようなのだが、1895年に王政復古の運動に関与した疑いをかけられたリリウオカラニ(元)女王が8ヶ月間幽閉された部屋。幽閉当時の状況を再現し、窓が完全に閉められて暗い状態で展示されている。一見広い部屋なのだが、それは当時の調度品がほとんどなくなっているからで、実際身近な女中と窓も開かない部屋に押し込められたとなれば、圧迫感はすさまじい物だったと思われる。リリウオカラニが幽閉中に手すさびに作ったハワイアンキルトなどが展示されている。
9:
女王(王妃)の寝室
カラカウア王の妻であったカピオラニ妃の寝室。ベッドなどはピンク色で、おそらくかつては可愛い感じのお部屋だったのではと思われるが…しかし、ここもほとんどの調度品が流出していて何となく寂しい。かつてはもう少し細かくまじきられて、王妃の姉妹(ケカウリケ王女、ポオマイケラニ王女)も寝室として使っていたという。
<B1F>
※ちなみにここだけはガイドツアーじゃなくても見学できます。
10:
展示室
ハワイ歴代王朝に伝わった王冠や衣服、また食器などを展示している博物館。
ハワイは意外にも宝石が取れないので(真珠だって今でもタヒチから輸入して「ハワイ土産」として売ってるらしい_(。_゜)/)「アクセサリー」の多くが鳥の羽だったり、木の実だったりするのが興味深い。一番強烈だったのは「人間の毛を一本ずつ編んで作ったネックレス」だったかな。
11:
売店
こう言うところには付き物の売店でございます(^^;)。日本語パンフがあったら買ってこようと思いましたが…英語のしかありませんでした_| ̄|○ ちなみにここよりチケット売場にある売店の方が広くて扱っている物が多いです。
宮殿自体は意外に広くありません、ベルサイユ宮殿やシェーンブルン宮殿や京都御所に比べてもヾ(^^;)遙かにこじんまりしています。が、ハワイの人は非常にきつめのエアコンをかけるので、外と中との気温差が非常に激しいです。私はこれで体調を崩してしまい、途中からはもうろう状態で説明に付いていくのがやっとでした(説明があっさりしているのはそのせいです、申し訳ありません)
ちなみに、宮殿内ではトイレはB1Fの売店の前にしかありません。また、見学中は全く休憩できるような場所がないので、非常につらかったです。それでも最後まで脱落しなかったのは、あまりにも入場料が高くて、
ここでリタイヤしたらお金もったいないなと思ったからヾ(--;)
次にイオラニ宮殿の周辺をご紹介
※つづきはこちら